いわゆる「かぶれ」について
2022年10月30日
★静岡市駿河区「いのうえ皮ふ科」の かぶれ(接触皮膚炎)のページです★
かぶれは「接触皮膚炎」とも呼ばれ、皮膚に直接付着したアレルゲンによってその場所に皮膚炎が起こります。皮膚炎の起こる場所の問診によりある程度、推定することもできます。原因は金属、化粧品、植物(ウルシ、サクラソウ、菊など)が多いです。単なるかぶれといえども奥が深いものもあります。少し列挙してみました。
当院では「かぶれ」やすいアレルゲンをまとめたパッチテストも行っています。「パッチテスト」とは、簡単にいうと、アレルゲンを皮膚に接触させて皮膚の炎症反応が起こるかをみる基本の検査です。
★準備や来院のタイミングのため、当日できないことが多いので、まずはご相談ください★
①アレルゲンがコンパクトにまとまった検査(パッチテストパネル検査)→こちら を参考にしてください。
②金属アレルギーをまとめた金属パッチテスト→こちらを参考にしてください。
汗ばむ季節も終わったため、パッチテストの受付を開始しています。
放置しておくと・・全身に!
接触皮膚炎は接触した場所のみに発疹が出るだけと思っている方も多いですが、実は掻いているうちに次々に全身に湿疹が広がっていくことがあり、自家感作性皮膚炎といいます。どんどん広がるので感染症では?と心配されて来る方も多いですが、このケースだったりします。よってそのようになる前に早期の適切な治療が重要です。時間の勝負なので、ステロイド外用だけでなく、短期のステロイド内服も必要に応じてします。
(例)毛染めによる頭皮のかぶれがしばらくたって全身に・・。毛染めのかぶれについては、十分な指導が必要になることも多いのでご相談ください。お困りの方のは、かぶれにくい毛染めも必要に応じて説明しています。
日光でまた悪化する? 湿布かぶれの特徴
医療機関で処方されることの多い湿布。その成分、ケトプロフェンは接触皮膚炎だけでなく光線過敏といって、一旦かぶれが治った後も紫外線にあたるだけで湿疹が再燃することもあります。戸外での活動にはしばらく遮光が必要になるなど注意が必要です。
発症場所による意外な例
・へその周り
バックル皮膚炎ともいいます。ジーンズの裏ボタンが原因であったりします。
・太ももの外側
ポケットに入っているコインや革製品の財布が原因のこともあります。
・眼の周りに丸く出る
その他、シャンプーのかぶれは接触する頭に多いと思われがちですが、シャンプーの流れる顔や耳・首・肩に多いという特徴もあります。自分では気付きにくいことも、結構あるんですよ!
ここに挙げたのは一例に過ぎません。多種多様な出方をする「かぶれ」の診断、治療、生活指導は、当院にご相談ください。
(関連項目)
(2022年10月30日修正)