漢方薬についての科学的研究も進んでいる

2015年10月04日

今回は漢方薬のコラムです。当院では漢方薬も補助療法として行っています。

最近、テレビでも漢方の話題は取り上げられていますよね。大学レベルでも科学的に研究されてきています。

皮膚科分野でも、「皮膚」だけを治すのではなく、「皮膚は内臓の鏡」と呼ばれるように体全体の調子の改善が非常に有効といわれます。その点で漢方薬の治療は非常に有効と考えます。

最近の話ですと「腸脳皮膚相関」という言葉を耳にします。簡単に言うと「腸」と「脳」と「皮膚」は相関するということです。日常でも結構、実感しています。皮膚と脳の関連では、「ストレスで皮膚炎が悪化する」のはよくみますね。また、皮膚と腸の関連では両方とも精密な免疫機構をもっていることで共通点があり、実際に「便秘を治すとよくにきびが改善する。」「甘いものを取りすぎて腸内細菌が乱れることと関連してにきびが悪くなる。」という事象が有名です。免疫機構からの研究についても今後、注視していきたいと思っています。

ということで難しいお話になってしましましたが、多くの研究者や臨床医によって、皮膚科分野でも漢方薬の効果についての科学的な研究が進んでいるという事実をお伝えしました。

 

当院でもご希望の方に処方しています。問診や舌の状態をみたりして、漢方薬を標準治療に加えて補助療法としてご希望の方に処方しています。実は「舌」の状態は、その人の全身の状態が分かる大きな手段になるので役立ちます。

効果の良い方を多く経験しており実感しています。

興味のある方は問診票に「漢方薬も興味がある。」とご記載ください。

なお、アトピー性皮膚炎については、漢方治療のみでコントロールは難しいと考えており、漢方治療のみの治療はしておりません。

★漢方薬の記事については、こちらをご覧ください。

(2015年10月4日 初版)

(2016年10月23日 第2版)