いろいろな皮膚の病気①~ジベル薔薇色粃糠疹
2016年10月30日
★静岡市駿河区「いのうえ皮ふ科」の ジベル薔薇色粃糠疹 のページです★
このシリーズは、一般には知られていないが、よく扱う皮膚の病気をピックアップするコーナーです。皮膚科の病気はいろいろたくさんありますが、できる限り隔週程度で順番にあげていきたいと思います。
今回は、長い名前の「ジベル薔薇色粃糠疹」(じべるばらいろひこうしん)のお話です。この名前の長さでやっかいと思いがちですが、そんなことはありません。
お腹や背中に急に派手に広がる発疹で、びっくりして来られる方が多い病気です。若い女性に多い印象ですが、幅広い年齢でも起こりえます。
この発疹の特徴は、体幹(胸、腹、背中)を中心に、コインくらいの大きさで鱗屑を伴った楕円形の紅斑がたくさん出てくるのが特徴です。背中の配列はきれいな感じになり、クリスマスツリー様になります。発疹が派手なわりには痒みが強くないことも多く(個人差があります)、全身症状がありません。
何らかのウイルスが原因といわれていますが、この発疹の経過が特徴で3~6週間と長めに経過するのも特徴です。そのためか、医師の説明が不十分でドクターショッピング(複数の皮膚科を受診)に至ってしまう病気でもあります。
(いろいろな皮膚の病気シリーズ)→一覧はこちらを参照してください。