いろいろな皮膚の病気③‐B~口囲皮膚炎、酒さ様皮膚炎

2016年11月27日

★静岡市駿河区「いのうえ皮ふ科」の 口囲皮膚炎・しゅさ様皮膚炎 のページです★

いろいろな皮膚の病気 第3弾の追加ページです。

顔の皮膚炎のトラブルは当院では非常に多くなっています。今回はその話題のコラムです。。

もちろん、そのほとんどが湿疹群(アトピー性皮膚炎花粉皮膚炎接触皮膚炎(かぶれ)脂漏性皮膚炎)です。

そして、やっかいな病気の一つである酒さ(しゅさ)についてはすでに紹介しました。

その酒さの症状は主に頬となりますが、実は口囲に特徴的に酒さの症状が出てくる口囲皮膚炎という病気があります。他の皮膚科で治らないというケースで当院に来院されるパターンが多いです。。口の周りにブツブツ発疹ができます。しゅさ 2

どうしてやっかいか・・・ステロイド外用の長期連用で起こりうるからです。。。なので、非常に他院での治療歴の問診が重要になってきます。皮膚科は問診が非常に時間がかかりますが、当院ではスタッフが一生懸命に問診をとってくれるので、私は診察しやすく助かっています。。。。

誤解を受けやすいので書いておきますが、口囲皮膚炎はステロイド外用だけが原因でなく、毛穴のつまりなども原因で化粧関係も多いです。ということで女性に多いのもうなづけますね。。

治療はのみぐすりを中心に行います。また、酒さと同様に塗り薬も試すこともあります。思い当たる方は当院にご相談ください。

 

 

でも、実際は、頬にも出ますので、「しゅさ様皮膚炎」と呼ばれることもあります。言葉の定義は曖昧なこともあるようです。しゅさ 1

 

いずれにしても、ステロイド外用している方が多いです(プロトピックというアトピーの薬でもなります)

これもいろいろ皮膚科をまわって当院に来るパターンが多いです。。

ブツブツだけでなく赤くなるので・・ますます塗ってしまって治らないツボにはまることが多いです。(写真が見にくくてすみません)

赤くなるのは「湿疹」でなく「血管拡張」なんですね。ダーモスコピー使って慎重に診断することが必要になります。「血管拡張」の形態と、「丘疹」の状態が重要で毛穴の一致具合などいろいろみるべきポイントがあります。それによって、「アレルギー性接触皮膚炎」や「脂漏性皮膚炎」を鑑別していきます。

 

 

ということで、たかが顔のトラブルですが、忙しくても慎重に診察するようにしています。結構、神経を使うところでありますね。。。最初は湿疹で・・徐々に変化することもありますので、当院・他院にかかわらず、治らない場合はむやみに治療を続けず、「何か他に理由がある」と思って早めに受診をしてください。

 

(関連項目)

酒さ(しゅさ)いろいろな皮膚の病気シリーズ③‐Aで紹介しています。)

 

(いろいろな皮膚の病気シリーズ)→一覧はこちらを参照してください。

ジベル薔薇色粃糠疹(じべるばらいろひこうしん)

皮膚線維腫(ひふせんいしゅ)

痒疹(ようしん)

汗疹(あせも)

癜風(でんぷう)

毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)

 

(関連お知らせ)

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