★花粉症の治療薬も処方しています★
2016年03月02日
今回はアレルギー科のお話です。
いよいよ花粉の時期に入ってまいりました。
暖かい日が続くと一気に飛散する可能性があります。当院でも処方していますので、ご相談ください。
花粉症の初期療法とは?
症状が出ていなくても花粉飛散前から内服治療をすると何らかのプラス効果がみられるというものです。そのプラス効果とは何か。①発症が遅くなります。②ピーク時の症状が軽くなります。ガイドラインでもこの治療は推奨されています。
2016年改訂の鼻アレルギーガイドラインではTh2サイトカイン阻害薬や鼻噴霧ステロイドも入っていますが、この中のどれか一つは初期に始めた方が良いでしょう。
花粉による皮膚炎について
花粉に伴う皮膚炎も多くなる時期になります。→花粉皮膚炎 (花粉による顔の肌荒れ)も参考にしてください。目の周囲を中心にかゆみを伴って赤い発疹が出るのが特徴ですので、注意してください。毎年、皮膚炎を繰り返す方も初期療法しておくと、症状を予防できるところが多いのでお試しください。花粉のアレルギーを伴うアトピー性皮膚炎は悪化の時期でもありますので、特に注意したいところです。
花粉症の対策ポイント
基本的に「外出時はマスク」しましょう。まあ、基本ですよね。そして、忘れてならないのが「家の中に花粉を持ち込まない対策」です。帰宅時には、玄関の外で花粉を払い落としましょう。また、洗濯物は花粉の多い時期は室内で干しましょう。掃除をこまめに行い、室内の花粉を減らすのもポイントです
当院では花粉症の方に対策プリントをお渡ししています。これらの対策は皮膚炎の予防にも有効です。
ステロイドの点鼻・点眼薬について
鼻噴霧用ステロイド薬は有用性が証明されており鼻アレルギー診療ガイドラインにおいて広い適応が認められています。特に「鼻づまり」は抗ヒスタミン薬では効きにくいのですが、ステロイドの点鼻はその鼻づまりに効きやすいです。また即効性もあり、おすすめです。鼻づまりには抗ロイコトリエン薬の内服も良いです。
点眼用抗ヒスタミン薬を処方しています。最近、コンタクトレンズをしていても使用しやすい点眼剤も出てきました。ステロイド・タクロリムス点眼については、定期的な観察が必要であり、専門の眼科をおすすめしています。
花粉症の治療の選択肢として漢方もある
ヒスタミンの薬は眠くなりやすいというのが欠点ですが、漢方薬には眠気がありません。しかも、即効性がありますので効果的です。希望のある方は処方していますので、是非、お試しください。
(参考コラム)アレルギー薬におけるパフォーマンスの話題