乾燥肌の湿疹・痒み~「子供」・「女性」・「高齢者」に注意 ~皮脂欠乏性湿疹について
2023年11月30日
★静岡市駿河区「いのうえ皮ふ科」の 乾燥肌・乾燥湿疹・皮脂欠乏性湿疹 のページです★
子供の乾燥湿疹
生後6か月を過ぎると母体のホルモンの影響 が消えて、それまでよく分泌されていた皮脂がほとん ど分泌されなくなります。このため、冬季には 乳幼児や小 児の約6~7割の方が乾燥して、「乾皮症」「乾燥性の湿疹」がみられます。親御さんは「アトピー ではないか?」と心配される方もいますが、実はアトピーと診断するのは早い場合も多いのです。そして、「乾燥性の湿疹」は自身のホルモンの 変化により皮脂分泌がはじまる思春期には消失するケースがほとんどです。心配はいりません。
ですが・・・、放っておいてはいけません。湿疹を残すと①掻いて慢性化します。②掻いて傷を作ります。③痒みにより学業に支障が生じます。④皮膚からの感作によりアレルギーを持ちやすくなる。⑤とびひなどの合併症の原因になる。 いいことないですよね。。。。
ということで、治療はしっかりする必要があります。
(関連記事)
大人の乾燥湿疹
さて、女性はというと・・・、 25歳から中年に向かい男性 ホルモンのレベルが下がっていきます。そのためその頃から徐々に皮脂分泌が減 っていくんです。「皮脂欠乏性湿疹」(ひしけつぼうせいしっしん)といいます。実際に夏でも乾燥する人がいますが、冬季にはさらに顕著になります。特に「すねの部分」は乾燥しやすいです。「かかと」も乾燥する人がいますよね。。女性は特に保湿をしておいた方が良いです。。
そして、「高齢者」。男性でも50歳を過ぎると・・・男性ホルモン が 低下していきます。。やはり下半身や背中を中心に皮脂 分泌が 減りますが、角層のアミノ酸量も全体的に低下していきますので、ひどい方は全身が乾燥してしまいます。。。やはり皮脂欠乏性湿疹(ひしけつぼうせいしっしん)になります。
オススメの乾燥対策
ということで関心があるのは、「対策」ですよね。。
1、室内湿度が重要です。 冬季は大気中の湿度が 低くなるが、そのまま室内 で暖房を用いると更に 湿度は低下し乾皮症が現れ ます。基本的には加湿器をうまく使って60%以上を目指しましょう。
2、お風呂がポイントです。ナイロンタオルは避けてください。強くゴシゴシ洗うと皮脂がますます取れて乾燥してしまいます。そして、熱いお風呂も避けましょう。皮膚を傷めて皮脂が取れやすくなります。。。保湿入り入浴剤はおすすめです。当院でも販売しています。
★入浴剤の販売について→院内販売の化粧品や日焼け止めについて紹介します
3、保湿剤を使いましょう。お風呂上りにすぐ塗布すると効果的とのデータが「ヒルドイド」という保湿剤でありました。脱衣所で5分以内に塗布がおすすめです。→保湿剤について(こちらのページを参照してください)
★当院では、ヒルドイド、プロペトなど保険適応のある保湿剤を、患者様のご希望に沿って処方していますので、お気軽にご相談ください。
(関連記事)
(2020年11月28日更新)